奈良時代ごろ(710年)
現存する畳の古いものは奈良時代のもので、奈良東大寺の正倉院にある聖武天皇が使用した「御床畳」(ゴショウノタタミ)という木製の台の上に置かれ ベッドとして使われたものです。
これは現在の畳と同じように真薦(マコモ)を編んだ筵(ムシロ)のようなものを5~6枚重ねて床として、表にい草の菰(コモ)をかぶせて錦の縁をつけたものです。
この台を二つ並べて寝床として使われていました。
「古事記」に倭建命(やまとたけるのみこと)が東征の際、弟橘姫(わとたちばなのひめ)が入水のくだりに「海に入らんとするときに、菅畳八重、皮畳八重、絹畳八重を波のうえに敷きて、その上にくだりましき」とあり、また神武天皇の御歌にも「あし原のしけき小屋にすが畳いやさやしきて我二人ねじ」ともあります。
古来から畳が敷物として使われていることがわかりますが、この頃は、現在の莚(むしろ)のようなものであったと思われます。
794-1179年にはすでに畳はあったとされていますが、その前は敷物の一つのバージョンだったようです。
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